技術情報

リバースエンジニアリングによる安全面の強化 ~ダブルスイッチ~

はじめに

リバースエンジニアリングは多くの場合、古い機械のもうサポートの切れた部品を再度製作できるようにするご依頼が多くを占めます。
しかし、古い機械は生産能力第一で現代の安全面での基準を満たしていない機械も多く、機械は問題なく動作するが、作業者の安全を考えて新たに部品を製作してほしいというご依頼をしていただくケースもございます。

今回のコラムでは、そんなお悩みの一部をご紹介いたします。

挟まれ事故からおさらば!ダブルスイッチ

部品を挟み込む、押し込むといった動作をする機械では、体の一部が挟まれてしまった場合、取り返しのつかない重大な事故となってしまいます。

挟み込みの防止としては、以前のコラムでも紹介した安全柵を設置するというのも一つの手です。
しかし、安全柵を設置すると、機械へアクセスするには一度安全柵を開く手順が必要となり、作業性が悪化してしまいます。
一度加工品をセットしたらしばらく加工時間がかかる機械であれば、安全柵の開閉の回数が少ないため、大きな問題にはなりません。
しかし、1回の加工が数秒で終わってしまう機械の場合では、安全柵の開閉の時間が加工回数分かかってしまうため、時間も作業者の負担も大きくなってしまいます。
そこで、比較的小規模かつ高頻度で加工を行う機械については、ダブルスイッチの設置を提案しております。

ダブルスイッチというのは、簡単に言ってしまうと、機械の起動ボタンが2つあり、両方のボタンを押さないと機械が動作しないスイッチのことです。
これがどう安全につながるのか?と思う方もいるかもしれませんが、そもそも挟み込み事故は、体の一部が機械内に入った状態で機械が動作してしまうことで起きる事故です。
二つのボタンを押さないと動作しないようにすることで、動作中は作業者の両手が必ずボタンに触れており、フリーになることがないため、挟み込みの事故が起きることがほぼなくなります。

ダブルスイッチはスイッチの配置や仕組みにも注意が必要です。
ひじなどを使って片手で両方のボタンを押せる位置ではダブルスイッチにする意味がありません。
また、作業者の方は作業効率を上げようとして機械に独自の改造を施したりするケースも見られます。
ボタンに何かを挟みこむことで常に片方のボタンが押され続けている状態にして作業を行おうとする現場もあるため、内部の仕組みでボタンが長時間押され続けている状態では無効化する、などの対策が必要になります。

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